「乗用車が4幅。鉄道車両が6幅。ならバスやトラックは5幅が適切じゃないか」
ということ。
実は数年前(確か2010年ころ……?)、5幅バスの試作に手を付けたことがあったのです。
しかし、ドアやら床下荷物室とか、エンジンルーム開閉とか変に凝ることを考えすぎ、前頭部以外は破綻してしまい計画頓挫。
今回、群馬でのオフ会……テーマは「クルマ」とのことで、レール上ではない「車」で新作というか新コンセプトのノルマを課されたような気がして(笑)、気になっていたものを最低限の形にしてみた由。
製作時間が極めて限られたため(参加当日の朝3時半−5時15分!)本当に最低限。バスとしてギリギリ成立するってレベル。インテリアもエンジンも、ドア開閉もすべて準備工事として省略。
飽くまで、コンセプトモデル。試作というよりそのたたき台。
しかし、開き直ってすべての装備を省略or準備工事にとどめたため、途中で挫折せずに「カタチ」ができたこと。
教訓:画期的なコンセプトを手がけるときは、凝ったことは考えるな! ギミックやディテールなんぞ後からいくらでも組み込める!「5幅は間違ってない」 という自分なりの結論出せたこと。
何より、群馬では参加の皆様から大好評であったこと……。
得たものは大きかったのでした。
ベースは1960年代のメルセデス・ベンツ。
ベンツバスはあの時代にも試験的に輸入されたらしいので(参考:DRFC「『なにわ』の赤バス消える」によせて/他の都市の外国製コミュニティバス)、日本型でも欧州型でも合わせられます。まぁ右ハンドル仕様で作ってしまいましたけども。
何より、ドイツ車は「普通に作れば」レゴとの相性が良さげなのは助かります。
色は装飾のない、シンプルな赤白ツートン。
ここも下手に凝ったり、マーキング等考えると永遠に完成しなくなります……。
(え、似てない? そりゃ資料見ながら作る余裕さえ無かったんですよ……。うろ覚えで作るという暴挙)
側窓は1970年代までの、2x4の「旧窓」使用。2x4の白と赤は意外と入手しやすいのですが、白は黄ばみ変色が難点か(赤なら割と綺麗なのが手に入りますが)。
前頭部は数年前の試作品の再活用。ここだけはベンツバスっぽく作ってました。
取付強度の関係上垂れ気味ですが、この改良のめどは立っています。
車体構造は2幅プレート上に組んだ側面を左右で合わせ、間を2x3のプレートで継ぐというもの。
自分は鉄道車両も2幅プレートのベース上に側面を組み、間を4幅のプレートで継ぐ工法が多いのですが(コスト面で有利。2幅プレートは比較的廉価。6幅プレートは割高なので避けてます)、その応用。
奇数幅は難しいというのも偏見かもしれません。この工法なら5幅も6幅も関係ないのですから。
下回りは、2幅プレートベースのシャーシを結合させています。
シンプルに作れば、中継ぎの2x3プレートの裏面チューブ(2列)に偶数幅は整合するありがたさ。
また、この工法なら実物のバス同様に
「ボディ+シャーシ(エンジン含)」という構成にもなる由。
タイヤは余りがちな? 今のCity用が有効活用できます。フェンダーはシンプルに考えるとヘッドライトブロ+ポチスロでOK。今のCity車のも使えるかもしれませんが。
「乗用車とのバランス感も、満足!」
手抜き試作品ながら、幸いにも高評価であった5幅バス。
今後は国産車・国内事業者の再現モデルであるとか、今様のスケルトンであるとか展開は無限大に。スケルトンボディなら2x3パネルの横組で側窓はそれらしく見えるはず(前面も秘蔵中のアイディアあり)。
一方で、電車的な横組駆使すりゃ、バス窓とかメトロ窓(昔の観光バスの引き違い窓)も作れる可能性が高い。5幅なら「壁」で1ブロックづつ使っても、ミニフィグはギリギリ乗れますし。
……でも、その前に、まずはこのベンツバスでの各種ディテールやギミックの作りこみからですね。
なんだかんだで好きなプロトタイプです。