まず教訓。
試作品というのは、最低一晩は空けないと正当な評価しちゃいけません。
できたばかりの時は微妙にハイになってるので、「意外といいじゃないか」とか思いがちです危険です。
そんなわけで、試作の翌朝になって記事にまでしてしまった9300系試作構体見て、おもいっきり後悔。
側窓、デカすぎ。
前面は平べったすぎ。実車は「縦長」というか「ウマズラ」なデザインです。
屋根部分(白塗り部分の)のボリューム感、無さすぎ。
トータルとして「丸み・流動感」が足りない。
あと、言葉にしづらい違和感……。
嘆いてても仕方ないので、試行錯誤のすえ此処まで改修してみました。
先ず、車体高を「1プレート」上げる。前面も側面も。これで屋根部分のボリューム感を改善。
そして、前面の平べったい感じも収める。省略してた窓下の手すりも再現。
更に折妻の後退角を変更。2800と同じく半ポッチ分の後退だったのを、0.75ポッチ分に。つまり角度を強めに。実車の丸みというか流動感が少しは強まったかと。
(外見は僅かな差に過ぎないのに、内部構造が全く変わってくるので、かなりの大仕事)
仕上げに屋根肩部分。正面方向幕真上の1x1タイルをポチスロにして、貫通扉に繋がるラインをボリューミーに。「言葉にしづらい違和感」はこれで解決……?
飽くまでテスト構体ですが、白い装飾ついた屋根は全長に伸ばし、またダミーの床下機器もつけた由。ここまでやらないとイメージが掴みにくい題材なのです。
で、肝心の側窓は悩みました(この写真では前後で仕様変えています)。
流石に側ドアは窓小さくする方向で統一ですが。
「2x2パネル+クリアプレート+高さ稼ぎの窓枠上辺灰色」版(mazta-k様のご意見)。
窓小さめにしたほうが全体の精密感が上がり、また全長を少しでも長く見せられるメリットもあり。
ただ、窓まわりが煩雑な感じがすることがデメリット。21世紀現在のシンプルな車体だと、意外と窓枠上辺の表現も悪目立ちする感じがします。タイルで窓の大きさかせいでる部分もちと気にならなくもない。
また、阪急というより近鉄の通勤車的な側面になるのもちょっと。
そのうえ9300系造ったつもりなのに「9000系ですね」と云われるリスクも。
「3x4パネル」版。
すっきり感+実車の「妙な大胆さ」の再現って意味で捨てがたし。
似てるかというと似てはないですが。でも他の何かには見えないのはメリットかもしれません。少なくとも9000系には見えない(笑)。
車高を1プレート上げたことで、多少は大窓感がゆるいだのもあります。
何よりドア窓を小さくしたので、側窓が大きくても全体での纏まりが良くなったのは大きかった(g@ひたひた様のご意見)。
「3x4パネル」版を真横から。
今のところ「3x4パネル」版に傾いてます(……コスト面も有利ですし)。
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ともあれ、試作からは二晩空けて随分落ち着いて来ました。
読者諸兄に見苦しいもの見せて申し訳ないというよりは、「制作過程・改良過程」を晒してるので何かの参考になったかも知れないと言い訳をば(苦笑)。
それ以前にご意見をいただけたのは大変に助かりました。特に「ドア窓を小さくしたら」という提案がここまで有効でしたとは。
2800との並び。改めて。
新旧どっちも大好きです(2800よりもっと古いのも……)。
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おまけ。9300系改の、折妻の固定方法。
「水平クリップ−レール付きプレート−水平クリップ」で微妙な位置・角度を決めてる由。レール付きプレート(タイルなどでも可)は、飽くまでクリップ同士の「中間体」であり、他とは一切固定されていません。
クリップで直にプレートを留めると0.25プレート分位の微妙な高さ方向の差が出てしまうので、これを吸収するために中間体が必要になる由。
貫通扉は上から吊り下げてます。
全体で「ヒンジ」は一個も使ってないのもポイント(色の制限ありますから。新茶は激レア……)。
以上、参考になれば。