
2車体が出来た地点であとは楽勝……とか思ってた三重交通4400形(三岐200形)連接車――以下、三岐200形――ですが、やはり連接車は連接車。思ったよりも、調整に手間取ってしまいました。
また、レゴの公式ナローカーブ(トロッコレール)の急曲線も想像以上にシビアなものだったのです。

中間車(実質2軸車)に動力を入れ、前後に1軸の付随車をぶら下げたような作りです。
まず、ただの円周ならどちらの方向にもなんとか走るのですが、S字が入ると「片方向」にしか安定して走りません。で、一度つまずくとあのシンプルにして虚弱な動力装置は過入力があると自力分解しやがります(笑)。いや、順当に走ってる時は何故か壊れたりはしないのですけども。
原因は1軸車の不安定さにありました。
車輪(車軸)とレールの当たる角度が大きすぎて走行抵抗になっているようなのです。また、重量面でも前後のバランスが悪く、それも不安定を引き起こします。
極めつけは件の「ポイント」。
ぶら下がりの1軸付随車は躓くわ異線侵入するわ……まず、まともに通過できませんでした。分岐側は勿論直進側さえも。最初200形はポイント禁止にしようかと思ったくらい。
で、そんな問題娘、三岐200形の足回りを大幅に見なおすことになった次第と。

反対側の先頭車は普通に2軸車に。
中間車は「ぶら下がる」作りに。
要は低床路面電車の定番形状な「駕篭かき式」。拙作的にも広電5000(グリーンムーバー)で実績のある方式です。何よりこのスタイルは、両端の車両が常識的な2軸車なので走行安定性は抜群。
この改修でPF機器は1両に集中したため、客室に2両分を充てられます。
また、結果的に中間車の床下機器がなくなり、実物通り?になりました。軽便・通常軌間ともに昔の付随車(サハ)って床下ガラガラでしたものね。

動力車を後ろにした「逆走」であっても落ち着いているのは本当に有難い限り。


左は「動力車−中間車」。右は「中間車−先頭車」。
動力車と中間車の連結はどうしても2関節にしないとカーブを曲がりきれません。しかし、2関節そのままではふらつき・座屈が絶対に発生します。それを防ぐのがモータ裏につけた「振れ止め(逆スロ45度×2)」。振れ止めが中間車体内で踏ん張ることで、2関節でも座屈が起こりません。

そんなわけで技術的問題は全てクリア。これで注文中のパーツが届いてくれれば、「完成」できる見通し。
日本形ナローゲージの世界も始まる……かしら?(やや弱気)。