



その他の画像(brickshelf)
mugen様のご地元、福井鉄道の新造車両F1000形。ryokuchakuma氏に次ぐレゴでのモデル化です。
実は夏のJAM合わせで用意されたものでしたが、足回りの不調で運転は見送られたのでした。4ヶ月ぶりの再起、そして正式発表となります。
実物は新潟トランシス製……その大元はドイツのアドトランス社設計のタイプ。この洋モノ電車も随分普及してきましたね。万葉線・富山ライトレール・富山地鉄と北陸の事業者が好んでいるのも特徴でしょうか(笑。あとは岡山と、元祖の熊本)。
で、F1000はこのタイプでは初の3車体連接となったのでした。3車体連接でも、1車体1台車という基本は変わりません。
2013年に1編成新造。増備も予定されてるとのことです。

この作品では、動力系は9V。中間車を動力車にしています。
前後車体は車輪1箇所で、中間車にぶら下がる作り。この種の電車としては管理人の万葉線MLRV1000のモデルがありますが、それをそのまま三車体化した感じです。機械的に前後対称ゆえ、どちら向けの走行であっても安定するのはメリットでしょう。
勿論、足回りは上手くタイルで隠しています。先頭車の車輪省略が全く気にならないのは云うまでもありません。




クリアオレンジのスロープに依るled表示器も雰囲気が出ています。
側面をみると、窓配置の省略がなく、側面ドアが全て開閉可能であるのも目を引きます。路面電車ではドア開閉は情景として様になるため、出来れば省略したくないですものですよね。
パンタも凝った作り。強度は不安ですけれども。

これまでの連接車モデルは連結器(ボールジョイント等)が幌の上に設けられていることが殆ど。しかし、実物ではここにはなにもないわけで、違和感ありえる作りであったわけです。
そこで、今作では貫通幌の中で連結するという手法を持ってきています。
中間車側では取り付けアームを側面からの出っ張りで支持というスマートさ。この設計は凄い。
また、貫通幌そのものも、これまで使われがちだった1/4円筒ブロック(いわゆる1/4マカロニ)ではなく、テクニック軸つなぎを並べたもので、外見も大幅に「幌」らしくなりました。
低床電車・連接車の貫通幌(もしくは連結ドラム)は、ずっと前の海外作品などでの「ついていれば良い」から「内部の貫通」にいたり、そしてよりリアルな外見・機能へ。
そこに象徴されるように、この作品はこれまでの低床電車・連接車のノウハウを蓄積しつつ、数々の新表現・新機能を搭載した革新的モデルとも言えそうです。
実物同様、今後の活躍に期待したいところです。