2010年発売の現行トレインセットですが、赤い電車の
#7938に比べて
黄色い電機の#7939は余り盛り上がりませんでした。
決して悪いセットでは無いのですが。#7939が
神セットと言えるレベルの傑作であったがゆえ、相対的に目立ちにくくなったしまった感はありましょうね。
あとは単純に価格でしょうか?
そんな#7939へのテコ入れアップデート作品。先に#7938をDBAGのSバーン仕様にされたyonenaga様によるもの。
単に色を赤くしたってだけではなく、実在の機関車
OeBB(オーストリア国鉄)の2016形を再現する方向のモデルです。
OeBBの2016に関しては
こちらと申したいところですが、困ったことにwikipediaには独語・英語とも単独ページなし。飽くまでシーメンスの標準型電気式ディーゼル機関車、ER20の一種という扱いなのですね。
幸いにも写真はありましたが。今様ヨーロッパの悪くはない外観です。
すっきり仕上げる辺りは日本より巧いなぁと思わされます。
なお、一番詳しいのは「欧州型鉄道模型紹介」様の
このページ。模型だけではなく実物写真も上がっています。
一体部品の前頭部はいろいろ解釈ありましょうが、この作品では
実物の「面取り」を意識しているわけですね。確かに八角形に面取りされた形状が共通していましょう。
側面を大幅にシンプライズ化されたのは大正解でしょう。#7939では半端に点検扉がありますので、現代欧州機らしいすっきり感とは程遠いデザインになってしまってましたし。
一方、下半部が灰色なのはオリジナルと実物、両方の良い所なのだなぁと思わされます。
なにより、
赤って色が美しい。 変な喩えですけど、#7938が赤以外の色だったらここまで絶賛されたでしょうか? 脳内で#7938の別バージョン考えてみましたけど(青とか緑とか黄色とか白とか灰とか濃灰とか、各種中間色とか)、赤以上に魅力的なものは思いつかないのです。
その意味では、#7939の不幸は
「赤」を廉価セットに取られてしまったことなのかもしれません。無論、
#10233を「黄色」に染めた(いや黄色いTGV実在しますから)管理人的には黄色も嫌いではないのですが、赤ほど鉄道車両の色として使い勝手は良くない感がありましょうね。
#7938改との並び。
凄く、
鉄道模型的な雰囲気に。製品としてこのレベルが供給されてたらと思いますが、コストの問題、あと「赤が重なる」ことへの抵抗感はあったのかもしれません。
さて、
2014年は順当に行けばCITYトレインのリニューアルです。
「電車」「機関車+貨車」の2セット体制は2002年の9V(Worldcity #4511/#4512)からのお約束で、その後RC・PFと世代重ねていますが今度も継続されるのかしら……。トレインがCityのサブカテゴリって状況は不幸な現実ではありますが(あぁ独立カテゴリならなぁ)、この4年間でのCityの進化が目覚しいのも事実ですので、
その方向性を巧く汲み取ってほしいものです。間違っても一体部品大味化って方向にはなりませんように!
#7939「新カーゴトレイン」。もう4年近く前の製品なのですね(現在38%offで16817円)。
ちなみに前頭部パーツの
%45406は2003年の登場部品ですが、トレインに使われたのは#7939が唯一です。赤・黒・黄色・オレンジ(45406pb02)が存在する由。