11月頭の立命鉄研のレポートを整理していて、これは「先に記事にしなければ!」と思ったのが、この
薬師山様の103系電車(関西線仕様)。 レゴトレインの世界に
「日常」を持ち込んだ……という文脈ですでに語られている題材ではありますが、復習も兼ねて「紹介記事」としましょう。
この4両編成です。色は一昔前では考えられなかった
「全身。ライム色」。
ライム色はこの数年で採用が増え、もはやレアカラーでは無くなりましたね。ブロック・プレートともノーマル緑並みに
潤沢に供給されている色です。
そして、この色調は見事に「ウグイス色」でもあります。
この色で造れるのは101系(関西線)、103系(
山手線・関西線)、201系(関西線)等か……。弄れれば末期の72系(仙石線や呉線・可部線)もあり得ましょう。
余談ですが、個人的には京阪一般車の上半分もこの色でいいかな……とおもいつつあります。
余談ついでですが、
国鉄コンテナも「この色」ですよね!
クハ103。厳密に言えば一次改良型の冷房車。1970年代前半のバージョン。これがJR西日本引き継ぎ後に戸袋窓埋め等の改造されたもの。
なお、JR西日本の103系といえばもっと大規模な更新されたものもありますし、更新度合いの違う車が編成を組んでたりするごちゃ混ぜは旧型国電を彷彿させます。その意味でも美味しい題材でしょう。
前面はこの写真ではわかりにくいかもしれませんが、センターの2ブロック分を順組。左右を横組みにして
103系低運転台車らしい「窓寸法比」にしています。これが絶妙というか、ベストと言えるバランスなのですね。
なお、101系103系といえば前面窓の傾斜とひさし状の凹みですが、このモデルでは割愛されています。しかし、それが全く気にならなりません。どこを優先すべきか、ベストな選択をされてはいないでしょうか?
ヘッドライトも103系一次改良型の2連タイプにしか見えません。
側面は戸袋窓がないことで制作難度を下げていましょう。作りやすい
プロトタイプ選択も技の一つ。
窓は103系をみれば誰もが思いつく1×2ブロックの「田」型。素直さが心地よい。
一方で、同じ部品を
ドア窓にも縦方向に使っていますが、これもまた寸法的にベストバランス!
特殊な部品に依存しないドア表現としても注目されましょうね(まぁ、原則単色の車両でしか使えない手ではありますけれど……あれ、関西には茶色だけの電車が……略)。
モハ103とモハ102。 全長は32ポッチのレゴトレスケール。全長方向では4ドアを3ドアへのアレンジがされています。3ドア車以上は設計難度が跳ね上がるのですが、違和感皆無の好バランス!
(無論、無理して4ドアを押し込む方向性もありましょう。この辺は一度作品として競合を眺めたいものですね)
屋根は
33度スロープなのが「少し古めの電車」感を出していましょう。今様のカーブスロープツルツルが似合わない題材もあるってことですね。また、クーラー部分のツルツルとも好対照になっています。
(ここで意見、クーラーとベンチレータは1プレートづつ高いほうが実物の印象に近いとおもいますが、如何でしょうか?)
動力系は右のモハ102に組み込まれているようです。PF受光ユニット(レシーバ)は車端部に置く薬師山氏の手法。
モハ103のパンタは標準的技法ですが、ランボードや碍子というアクセサリも含め、日本形のパンタはこれがベストに思えます(無論、別表現・新表現も研究されてしかるべきですが)。
床下機器は簡易と伺っていましたが……。モハ103の床下、
灰色の抵抗器?廻りがかなり精細じゃないですか? モハ102ではエアタンクが目立っておりますし、それなりに作りこまれています。
街の電車にはシーサスクロッシングが似合います。
それにしても、103系の実現は
「今時のレゴは、何でも造れる!」ことの象徴に思えてなりません。
この
「でんしゃ」が造れれば前面などをアレンジで101系も201系も造れるのですし、あとは豊富なカラーバリエーションやらマニアックとも言える形状バリエーションも楽しめましょう。両数が揃ってくれば混色編成みたいなお遊びだって叶う。
前にも記しましたが、鉄道模型・鉄道玩具の世界では
通勤形……103系は昔から定番・そして人気者!! レゴトレインもやっとその領域に達せたと考えれば、感慨深くもなりますよね。