今は「基本色並みにありふれた色」の一つになってしまいました(無論、問答無用でありがたい限りです!)。
だからというわけではないと思うのですが、九州の希少形式713系電車です。
先方の記事こちら 「713系…CADですが。」
実物はこちら。
1983年に2両編成が4本のみ製造され、九州西部に配置されたもの。その後交流電化区間の普通列車用には特急型や急行型の余剰車転用の方向となったため、希少車になってしまいました。
なお、2つ扉両開きセミクロスシートの新性能電車というのは417系に始まってどれも少数派です(転クロの117系や115系3000代は別として)。居住性・製造コスト面から3扉車よりもメリット多いはずなのですが……。
デビウ当時はクリーム色に緑帯という軽やかな姿が印象的でした。寝台電車改造の715系も同じ塗色で、国鉄末期の九州鉄道近代化のシンボル的雰囲気はありました。
今は宮崎空港連絡用に内外装を改めて、全車が健在です。

作品の雰囲気は見事に「クモヤ791」+「117系」です。いや、国鉄電車は同じ設計の反復が多いのでこれで正解(笑)。整合性ばっちり。
寧ろレゴでの制作だと、同じ型を使いまわせるメリットよりも、色違いでパーツ事情が違ったりするので整合性保つために却って苦労させられたりするんですよね。
もちろん、交流電車ゆえの複雑なパンタ廻りも魅力いっぱい。
個性的な、何処か悠然とした側面も雰囲気が伝わってきます。なお、後ろの車両では床下の「手歯止め」に注目。ここを再現した作品ありませんでしたね。確かにカラーリングで良いアクセントになっています。

そして、圧巻は前頭部。
これまで「国電顔(近郊型・急行型)」はBUCHI氏の113系(もう10年以上前の、而して偉大な作品)以来、半ポッチずらしが定着していましたが、そこに変革を加えるこの顔!
全体は半ポッチずらしでありながら、パノラミックウインド部のみをヒンジで角度付けるというアイディアは画期的。
現物を見るまで正当な評価は難しいですが、CADで見る限りは「あの丸み」「流動感」がきっちり現れておりますね。車体幅が広がって見えてしまう問題はありますが、この顔の場合は却って好都合でもありましょう(レゴトレインは普通に作るとウマヅラになりますから)。
また、手すりやステップの細かさも好感持てるところ。
実制作されるかどうか不明ですが、こんなお題もあるというヒントになったのは云うまでもありません。
似たような車体では417系や717系というバリエーションもありますし。
また、前面表現はいろいろ影響を及ぼしそうです。