タイミング逸して紹介が遅れてしまいました。申し訳ございません。
引き続き、
「#31012ファミリーホーム」を二組使った組換作品例です。
http://www.brickshelf.com/cgi-bin/gallery.cgi?f=534598 レゴの駅セットで「跨線橋」というのも、実はお約束の一つです。過去の製品では
#148(1975年)、
#7822(1980年)がありました。
現行の#7937(2010−)も同じ流れです。
実物の駅でもそうなのですが、跨線橋は
案外大きな建築です。地方の小駅だと、駅本屋よりも目立つことも珍しくありません。でも列車本数の多い幹線(○○本線、とつくような路線)とか、大手私鉄沿線の駅では必須な要素でもあります。
そんな跨線橋を組み込んだ駅モデルです。まず、全体のレイアウトが
#148を意識されてるっぽいのが嬉しいですね(笑)。駅本屋、プラットフォーム、ベンチなどの配置にレスペクトを感じます。
でも、直線的にモダンな(今の目で見れば1960年代なモダニズムですね)#148に対して、こちらはもっと暖かい、より古い時代の感じがします。1930年代か、それを意識して作られた最近の建築といった感じでしょうか。
セットの素性故に、アーチの多用や窓桟の組み方に「良き時代」を感じさせられます。この
跨線橋はランドマークとして機能するようなものになっているのでしょうね。
なお、#148と記しましたが、駅本屋から
小さな駅前広場への90度の角度のついた「動線」はAzur様のオリジナルです。このおかけで、日本の
郊外の駅っぽいリアルティが強調されていましょう。
作例では#7938が写ってますが、ショートスケールのE233系やら201系とか101系、或いは黄色い西武電車辺りが似合いそう。何処か
「武蔵野」って空気を感じたのでした。
見所! 駅本屋内。券売機と待合室部分。券売機や改札口がかなり古いタイプですが、これが味。
床面装飾はAzur様の得意とされるところですが、
鮮やかなれど、派手ではありません。落ち着いた基本色+アルファの世界です。
なお、駅務室がないなぁ……と思ってしまいますが、しっかり跨線橋の下が駅務室になっています。
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http://www.brickshelf.com/cgi-bin/gallery.cgi?f=534862 こちらは
「図書館」。
まず、この正面側ですが細かい桟の窓が美しい。どこか和風というか、
和洋折衷的な雰囲気をだしています。この面は敢えて直線で構成した辺りのストイックさもコダワリでしょうか。真ん中に2本通した柱も建築としての説得力を与えていましょう。
入口前のタイル装飾も忘れていません。1×1の枚数は限られているのに、この処理だと全面1×1に見えるのが効果的です。
屋根は#7938のパーツ構成(角スロープ入ってない!)で、
寄棟にチャレンジされています。しかし、違和感はありません。角でエッジが立っているのは「そういうデザイン」と割り切れる説得力があります。
サイドと裏面は無機的な感じ。でも、これが正面の印象を際立たせるメリハリ的効果はあります(そこは#31012元来のメインモデルと共通していましょう)。
そして、建物を広げた状態では地味だった側面がフロントに来ることで、印象がガラリと変わります。
「変身」と言わんばかりに!
和洋折衷的だった印象が、純欧風に変わってくる。柱と窓の建築が、壁とアーチの建築に大変身。この視覚的インパクトは大きすぎます。開閉式レゴ建築モデルの威力、発揮していましょう。
内装もまた圧巻です。
セット内のタイルパーツを動員した書架はインパクト充分。この製品からこのインテリアが作り出せるとは。1階のカウンター廻りであったり、アーチ重ねた仕切りなどのモダニズムも、こうした公共建築のお約束と云えましょう。
なお、三階がダミーではなくて倉庫(閉架書庫?)なのも印象的です。図書館には広大なバックヤードが必要ですものね。
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さて。今回の2作の記事を記してて思ったのですが、良い意味で「国立駅旧駅舎」や「レトロレゴ」の印象を感じました。そこが既に、Azur様の作風という感じ。作家性といえば良いのでしょうね。
そこには、何処かあたたかくも懐かしい時代を感じさせられます。
「組換」という制限のあるビルドと作家性の両立というのも興味深いこと。逆に制限があるからこそ、作家性が際立つのかもしれませんが。やはり
組換ビルドは奥が深いのです。
未だ「検閲中」ですが、次回作もbrickshelfに上がってるようです。期待して待ちましょう。
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#31012×2も良いのですが、
#31012+#7937という作品も見てみたい気がします。#7938の寂しさ?を#31012が大いにサポートして、相互作用が得られそうな気がするのですね。