実物のHD300形ディーゼル機関車は、2010年に登場。以後量産中のディーゼル・電気ハイブリッド機関車。結果的に「電気式ディーゼル機関車」としての機能も持ち合わせています。DF200につぐ、日本での電気式再評価の流れを汲む形式でもありましょう※。
製造は東芝ですが、東芝製のディーゼル機関車で国内向けの量産形式はこれが最初となります。
※:日本と西ドイツの液体式への偏重はディーゼル機関車史では実は異例でした。
閑話休題。
レゴでのHD300というと、#3677レッドカーゴトレイン(絶版)の見立てでなんとかなると思っていましたが、こうした「作品」を見ると、やはり別物ですね。
(あちらはフランスの電気式入換用ディーゼル機関車がモデルと思われます)
http://www.brickshelf.com/cgi-bin/gallery.cgi?f=534505
ツルツルの車体はタイルを前面や側面にも使うことで再現。バッテリーケース(実物の)やエンジン部張り出しの2×2タイルが良い雰囲気。
キャブは完全! といえましょう。上部の絞込みを5幅にすることで完璧表現。よく見ると窓枠も二種類が使い分けされているのですね。
フロントデッキ周りの階段状のステップはコーナーパネル使いこなしで。作業員の安全対策が徹底しているのがこの形式の特徴でもありますが、側面の手すりもばっちり。コストの掛かる表現ですが効果出ています。
フロントエプロンのゼブラもこの機関車のアイデンティティ。黄色多めで雰囲気出せるものです。
一つだけこの作品で惜しまれるのはヘッドライトの省略。前面手すりに組み込まれた目立たないものであり、レゴでの表現は頭を抱え込むようなものですが……。
動力は9Vモーター×2ですが、車体の色や構造的にPowerFunction化も可能でしょうか(#3677仕様の赤い電池BOX要りますが)?
ともあれ、よくも悪くもシンプルな造形のプロトタイプを特徴捉えてモデリングされたものです。
JAMでは何故か機会がありませんでしたが、コンテナ車溜まった今様の貨物駅でEH500やEF210辺りと屯していると様になることでしょう。現代の鉄道輸送貨物シーンもまた魅力的なものです。
コンテナ車沢山。モデルはコキ105系? 実物の灰色車体は実にレゴ向け。
それにしてもJRFコンテナの量産には頭が下がります。濃赤で、かつ「JRF」のロゴを入れた精細な仕上げなのですから。これを15個も制作って自分だと心が折れそうです(苦笑)。
一方でコンテナ車そのものはシンプルな造形に留め、量産効果及びコストダウン、そして強度の確保図っているのは注目されましょう。コンテナ車は精細に作ろうと思えば作れる題材なのですが、それで量産性や車体強度に影響出たら本末転倒でしょうから。精細化と「割り切り」のバランスは大事なことと思うのです。
(とはいえ、コンテナ間に0.5ポッチの隙間も見逃せませんが)。
ところで、空いてるコンテナ車には10トンコンテナなども作ると楽しいかも知れないですね。バリエーションの豊富さは昔の貨車以上ですから。