http://www.brickshelf.com/cgi-bin/gallery.cgi?f=534525
Azur様の「#31012ファミリーホーム×2」組換作品シリーズの第四作目は「駅舎」。
あの「国立駅旧駅舎」を思わせる、何処か温かみのある木造駅舎。レゴという素材にもかかわらず、何処か日本的な雰囲気を醸し出しているのは作者のセンスか、観察眼の成す技でしょうか……。作者の意図と外れていたら申し訳ないのですが、この駅に似合うのは国鉄でもJRでも、或いは私鉄(どちらかというと大手私鉄)でも日本形車両にほかならないでしょう。それも機関車+客車や気動車よりは「電車」がしっくりきそうです。良い意味での日常感。
で、車両が半鋼製のゴツい旧型電車やらツルツル丸型の黎明期軽量電車ならば昭和30年代的情景、角ばった量産角型電車なら昭和40−50年代。
無論、今様な銀色電車なら現代の情景として通じる時代的な幅の広さはある作品なのです。
また、「組換」でありつつ駅前広場の舗装部分やら、小さなロータリの噴水まで表現されていますとは。あのセットのポテンシャルを更に一段格上げした感が。もうロードプレート要りませんね?
あと、屋根は先の「幼稚園」同様、合わせ面(凹)の処理を特殊部品なしでこなしています。これが出来ると組換の幅も広がるのですよね。
裏面、というよりはホーム側。表面の良い意味での地味さ堅実さに対し、大胆なアーチ大窓がインパクト充分。ここに大正から昭和初期くらいの良きモダニズムを感じるのです。駅舎内の天井の高さもあの時代の建物らしさと云えましょう。
改札ゲートの造形も好ましいもの。このシンプルさは自動改札普及前の雰囲気か? 思えば1990年代までは私鉄の駅だと「入札省略。改札は自由にお通りください」というスタイルが東急や小田急クラスでも当たり前だったものです。
この駅舎は開閉式。出札口やら待合室。そして床面モザイクの作りこみが分かります。この華やかさが派手さよりは「あたたかさ」に繋がってるように。
左は閉状態。スタンダード。
中は開いた状態で、小規模な終端駅(或いは折り返し用の側線のある駅)の雰囲気を狙った配置。面白いムードです。
右は90度開き。駅舎が線路と直角に配置された駅。これも何処かに有りそうな雰囲気。レイアウトにおけるレイアウトフリーは使い勝手もよく、遊んで楽しいとも。
4幅の小型トラック(軽四輪?)は色違いの揃い。形が揃ってるのが堪りません。
そんなわけで、長々と紹介してしまいました。
しかし、数でてきた#31012組換作品の中でも究極的な一作と云えましょう。この駅があればお馴染みの電車でも運転が楽しくなるはず……。皆様もおひとつ(おふたつ?)如何?
それにしても、このセットのプロダクツデザイナーさんの顔、一度拝んでみたいものですね……。
どうやったら1セットにここまでのポテンシャルを詰め込めるのでしょうか。