![](http://www.brickshelf.com/gallery/sekiyama/Trams/TokyuTamakawa/200/85_200_03.jpg)
そんなわけで、JAMの目玉?として、1週間ほど前に完成しています。
実物はこちら(wikipedia/DRFCの解説)。
1955年に製造された、低床の連接車。つまりは時代を数十年先取りしていました。50cm径という超小径の車輪を使うことでの低床化です。ノンステではないものの、折りたたみステップ1段のワンステップ!
他にも当時の技術を盛り込めるだけ盛り込んだ意欲的すぎる電車でした。たまご型断面に流線型。愛嬌のあるスタイル。明るいカラーリング。自然に「ペコちゃん」と愛称も付きました。電車の愛称として、最も的確なものの1つでしょうね。
![](http://www.brickshelf.com/gallery/sekiyama/Trams/TokyuTamakawa/200/85_200_08.jpg)
ただし、新技術の盛り込みすぎか調子は芳しくなかったようで、1969年の玉川線廃止で全車廃車。同じ規格の世田谷線は今も残ってますから、そっちで使ってやれよ! と思ったりもしますがそうもいかなかったようで。
幸いにも、現在1編成が東急自らの手で保存されています。
さて、レゴ化にあたって。
足回りは1軸連接台車を再現することは不可能と判断し(2−1−2で全て自由に動くと、「1」の部分がどう考えてもフラフラする)、1−2の片ボギー車に、2軸のトレーラーがくっつく形状に割り切っています。
また、駆動軸は連接部(車体中央)に置いて、通常直径の車輪を使えるようにしました。
この割り切りを思いついたことで……「ひょっとしたらなんとかなる?」と思ったのでした。
![](http://www.brickshelf.com/gallery/sekiyama/Trams/TokyuTamakawa/200/85_200_30.jpg)
動力はPF-Mモーターで、貫通幌に見立てて設置。12歯ベベルギア2枚のシンプルな動力です。こうして動力部が完成。単独での試運転成功に漕ぎ着けたのでした。
並行して車体も進行。
断面では上半部の傾斜を省略、車体裾・底部の丸みだけであの雰囲気は出せると判断。また、前面は実績ある湘南スタイル2枚窓の延長線上でなんとかなるデザインであるとも。
それぞれの試作品ができ、必要なパーツも揃ったところで「合体」。
とはいえ、車体は、ほぼ全部「上下逆」。しかし足回りは上下正向。この融合もそれなりに手間でした。動力車ができたところでトレーラにも着手。こちらは台車廻り以外全部上下逆という思い切りです。
![](http://www.brickshelf.com/gallery/sekiyama/Trams/TokyuTamakawa/200/85_200_33.jpg)
切り離したところ。連結部は屋根上でのボールジョイント接続。トレーラの荷重も軸重になるメリットあります。
![](http://www.brickshelf.com/gallery/sekiyama/Trams/TokyuTamakawa/200/85_200_34.jpg)
電池BOXと受光ユニットは使いまわし考え簡単に脱着可能。
動力車は電池もあるためそれなりの重さ。ズシッと。なお、実は動力車単独で走ってしまいます。
![](http://www.brickshelf.com/gallery/sekiyama/Trams/TokyuTamakawa/200/85_200_32.jpg)
裏面より。底面の丸みはこの電車ならでは。
![](http://www.brickshelf.com/gallery/sekiyama/Trams/TokyuTamakawa/200/85_200_36.jpg)
トレーラは簡素ながらインテリアあり。
試運転したところ、1軸駆動は不安ありましたが、まぁこの編成くらいなら何とかなるようです。
ただし、トレーラを前に走行時にはS字・ポイントで空転することがありますが。勢いつければ突破はできるので、許容することにしました。
![](http://www.brickshelf.com/gallery/sekiyama/Trams/TokyuTamakawa/200/85_200_06.jpg)
それよりも、トリッキーな足回りの割に脱線はなく一安心。
長らく、レゴ化は不可能と思ってた題材でしたが、意外と何とかなったもの。あとはJAMで粗相せず人気者になってくれればよいなぁ、と。
その他の写真はこちら(brickshelf。検閲済)
http://www.brickshelf.com/cgi-bin/gallery.cgi?f=532818
最後に余談。
この電車が雪景色の中、白川郷の合掌造り民家前を走ってる写真ってものがあります(残念ながらネット上では見つからず)。
別にフェイクって<<続きを読む>>