
予想通り、色彩が渋いのです。
ハリポタの頃からの中間色増加を肯定的に見てきた管理人ですが、渋さもここに極まれり。
シーンの切り取り方も巧い。映画版権の製品は「無理」があり、建物は限りなく書割。
でも、このセットでは書割と言うよりは「ヴィネット」「小ジオラマ」として機能しています。
2つのエレメントはレイアウトフリーではありますが、ペグ穴で結んだで繋げた状態(上の写真)が一番整って見えましょう。
尖頭アーチの建物は樹木をくわえ込んだデザインが自然。
戦闘色の薄いミニフィグも好ましい。lor006「Arwen」はシリーズ初の女性フィグ。これも納得できる出来です。穏やかな萌ってよいものです。
なお、ミニフィグが吹っ飛ぶ「ガミラスに下品な男は不要だ」ギミックは要らなかったですね(笑)。
まぁ商品展開、企画上はやむを得ないのでしょうが。

トールキンが表紙絵を描いたと言われる、昔の版の文庫がしっくり来ます。
原作は一度読み通しただけですけれども。
(蛇足。文庫本が入るサイズの書架にさり気なく並んで飾っておけます)
レゴは興味ないけど、ファンタジィが好きな人……まぁ昔のTRPG仲間ですが……にプレゼントするのは最適なセットかもしれないなぁと思いました。まぁ自分の好んだシナリオは戦闘やダンジョンの少ない(時には皆無)なものが多かったので、ちょっと感性はズレちゃってるかも知れませんが。

考えてみたら、レゴ社以外でこのクオリティ・価格の「塗装済みジオラマキット」をリリースできる企業が他にあるでしょうか? ましてや二昔前のメタルフィギュア(ミスリル社の指輪物語のはお気に入りでした。今も売ってるのかしら?)ではこのシーンの再現にどれほどのコストと手間が掛かることでしょう。
版権系もこんな路線なら大歓迎です。