メカ系強し。しかし予想以上にトレインの強い催しでした。
個人的な雑感でなのですが、戦闘用のロボ位の重量・寸法(80-100噸。全長18-24m程度)で現実に存在してて、なおかつ或る程度身近な機械って「電気機関車」だからじゃないかなと思うのですが、如何に?
閑話休題。
りゅうせん様の作品は、如何にも電気機関車らしい電機である、JR EF81形と、ダミー動力車のホキ10000形貨車です。
EF81はおじなみの交直両用電気機関車。1968〜1979年、1989年に製造されたもの。日本初の三電源対応の電機で新鋭機のイメージさえありましたが、今は後継機に追われ数を減らしつつあります。JR貨物所属機は国鉄時代のピンクのままですが、JR東日本所属機は濃い赤になっています。
ホキ10000形貨車は石炭専用のホッパ車(私有貨車)。石炭車では私有貨車が認められていないため、こうした分類になったと言われています。1980年頃製造でこの種の貨車としては最新型。今も2/3ほどの両数が現役です。

EF81。8幅の大型モデルですが、8幅ハコモノにありがちな大味な感じは皆無です。
前面は真四角でははなく、ポチスロで角を落とした形状。これが凄く、国鉄型電機っぽい表現。EF65とかEF70辺りにも応用できそう。
前面窓は横組でこの手法は8幅ならでは。太めのセンターピラーが如何にも81。帯も太めで、全体のバランスを整えています(プレート1枚分だと、多分全体の印象から細すぎ)。
側面ではグリル+採光窓が目を惹きます。グリルタイルの存在感はやはり大きいですね。窓数が省略されていないのもEF81らしさという意味では正解に思えます。
(窓数少ないと、他機種にみえる可能性有ります)
注目すべきはカラーリング。赤ではなく「濃赤」で作られているため、重厚かつリアルな感じが強調されていましょう。制作難度は上がりましょうが、効果は十分です。
屋上に目を移すと、まずは屋根肩のリッチな?ポチスロ表現が目に入ります。そして大きさのバランスの良い交差式パンタグラフ。Mugen/G@ひたひた氏とはまた違った再現方法。ともあれ、レゴトレイン日本形の「鬼門」もひとつケリが付いたという感じでしょうか。ホイッスルのカバーも効果的。
足回りはスカートのシャンパ栓が良いアクセントに。
なお、B-B-Bの車軸配置を綺麗に再現するため? この機関車は動力なしになっています。

ホキ10000。精細さに目を奪われます……。
複雑な車体形状は、前後の補強アングルも含めてすっきり再現。近代的な石炭車の姿があります。
側面補強リブも省略せずに。アンテナ棒をクリップで留めて。
8幅なので、台枠部分はタイルでしっかり「太らせて」あります。ここが精細感を強調していましょう。
私有貨車の社紋であったり、車体表記系も嬉しいところです。
なお、この貨車を選ばれた理由は、RCトレイン用の動力内蔵プレートの下部形状で違和感なく出来る形式だったからとのこと。電池BOXの張り出しはホッパの取卸口に見えるのですね。

別アングルより。惚れぼれする美しさ。

EF81を正面より。2×2タイルが独特の表情を出していますね。実物は微妙なカーブ・膨らみありますので、まっ平らというわけにはいきません。このバランスなんとも絶妙。

快走! 複線の都会的情景が似合う組み合わせ。

ホキ・タキからなる貨物列車。1990年代〜現代の貨物列車として見事な編成美。貨車はヨン・サン・トウ以前の古典貨車に惹かれてしまう管理人ですが、現代貨車の魅力も再認識させられます。大きく。力強い。
タキは6幅なのに、8幅のEF81+ホキの組み合わせに違和感が殆ど無いのも要注目です。車体幅はそれほどシビアに考えるべきではない……という例証になるかもしれません。
(無論、深く考察されるべきでしょうが)
なお、ツートンカラーのタキはシャチ様の作品、次回で扱いますよ!