昨日の記事
「鉄道モノは売れる!(少なくとも日本では)」の続き。思い出したことあったので追記をば。
1990年代から、2004年までレゴ社が掘り残してきた「鉱脈」の話です。
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思えば、2003年という自分がレゴに戻ってきた時の商品ラインナップ、国内で普通に手に入るものは
最悪に近かったのです。
9Vトレインはあって、#4511も#4512もそれなりの良作でしたが、しかしクリブリ限定。
#10000代トレインはサンタフェやMy Ownシリーズがありました。しかし、クリブリ限定の上、
入荷数が限られて毎回奪い合い。渋谷東急プラザにあったクリブリは階段とエレベータで明暗分けたりとか笑えない話も。
でも、トレインは未だ恵まれていたかも知れません。
何より辛かったのは、1970−80年台前半位は当たり前であった
「普通の家・建物作れるセット」が皆無であったこと。 クリエイターハウスなら常時2-3種が流通、モジュールビルあり、Friendsの家とかヴィラとかあり、あとウインターシリーズまである今から思えば信じられない話なのですが、
本当に何にもなかったんですよ!
ぎりぎり使えそうのがハリーポッターの一部セット。但し版権物故の家と言うよりは
映画セット的な製品。半額で投げ売りされてる時に買ってきても、家用のパーツ取るのは恐ろしく効率が悪かったのです。酷かったのがホグワーツ城やハグリットの小屋の
屋根がなんと「紙製」だった……まさしくハリーボッテー。
これだけが理由でないのはわかっていますが、この時期には
レゴ社の売上は低迷。そして赤字問題起こってたのでした。
絶対に消費者のニーズ、意外と保守的なものを掴みきれてなかったのでしょう。
でも、転機は2004年の暮に起こりました(日本では2005年初頭発売)。
#4886 デザイナー マイホーム
白い壁と赤い屋根という
古き良きレゴの家のお約束を踏まえ、大量の屋根ブロック入。
「遂に来た!」と皆が思ったのです。そして、売れた!
以後、クリエイターで「普通の家を作るセット」は定番になります。大きいのや小さいのも加わって3種くらいが常時流通するように。
また、2007年のこれも世界を変えてしまいました。
#10182 カフェコーナー これまで建物系・街系のファンは、スター・ウォーズの大型商品USCなISDとか見るたび「建物であんな感じの、ン万円してもいいから大型商品があればなぁ」と思っていたのですが、そこを突いてきた。
以後、モジュールビルも定番になって久しく。精細な建物並ぶ街も、製品組むだけで叶うようになったのです。
以上。レゴの
製品ラインナップに「漏れ」が存在してて、そこに
「鉱脈」が埋もれてたって実例にはなると思うのですよ。また、漏れてたのがレゴの最も古典的なテーマであり、原点回帰という方向性と合致したのも印象的ですよね。
さて。家・建物と並んで
鉄道というのもレゴの古典的テーマ。 現状で、Cityに大型セット3つもあって、#10000代の良作あって、版権系もあり。これで冷遇されてるというのは些か言い過ぎかもしれません。でも、やっぱり
掘り残してる「鉱脈」はありましょう。
・クリエイターカテゴリでの
単品車輌(機関車・客貨車)
・
アクションテーマで、レールの上に乗った題材(装甲列車や列車砲など)
・ハートレイク市に
LRTを! ・基本セットカテゴリに、
低年齢向けトレインセット。互換性のあるもの。
新しいテーマラインなどはいりません。
既存カテゴリ・テーマに対して数アイテムが追加されるだけで、この世界は
相乗効果で大きく伸びていくと思うのです。
4歳の誕生日に買ってもらった手押しの汽車。6歳にはPowerFunction化。
NinjaGOやCHIMAの装甲列車セット買ってもらった男の子が、或いはFriendsのLRTセット持ってる女の子が次のクリスマスにCityのトレインセットをおねだり。
Cityのトレインセット買ってもらった子が、自分の鉄道の拡張としてお小遣い溜めて買うのはクリエイターの単品機関車。その先には単品の貨車も大量増備……?
そして、彼ら、彼女らの一部は長い趣味として、10000代の高額製品も買い支える。
そんな夢、見ちゃいけないのかしらん。