先の記事「シンプルなデカップラ(camelboy68氏)」の続報。

まず、Doug72氏により、よりスマートにまとめた作品も出てきました。
レール下の空間が1プレート分で済む「薄型」です。外見もスマートで使用パーツ数も少なめ。但し、設置は平面な机や床に限られます(畳はNG。但し紙やプラ板などで処理すれば可?)
左上が完成品。右は組立中を示したもの。
元投稿はこちら(Eurobricks)
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さて、Doug72式は簡単にできるので、実際に制作のうえ、テストしてみました。
<写真追加しました>
いくつかわかったこと。
・開放には若干の慣れが必要。動力車を勢い良く加速させる必要あり。
PF動力車でも9V動力車でもOKですが、9Vでの超小型の軽すぎる動力車(拙作で言えば三井三池15噸電機など)では失敗しやすいです。PFでは小型でも電池の重さあるので概ね大丈夫。
つまりは、動力車はある程度の大きさ・重さが望ましいと。
・連結器は2006年までの磁石が分離できる「旧型」と、それ以降の一体構造の「新型」がありますが、このデカップラはどちらも開放可能(素晴らしい)。実は「旧型」の方が磁力弱めなので、開放はしやすいです。また、旧型の場合、連結器自体に引っ掛かりがないので車軸などに引っ掛けて外すことになります。
・「新型」は磁力強すぎで、動力車の条件によって開放しにくい場合もあります。その場合、連結器の下部ポッチにφ1丸プレートなどをつけると、引っ掛かり易く、確実に開放されるようになります。
ポッチは片方のみ付けます。すべての車両に付けるのも「現実的」でしょうか?

・灰レール4.5V/12V時代の開放ピン付きですが、両方が開放ピン付きだとストッパーが入り込む隙間なくダメです。車軸など他の部分にストッパーを引っ掛ければ大丈夫。


・青レール時代の赤青磁石連結器も引っ掛かりがないので、これまたストッパーを車軸などに引っ掛ければOK。

・開放位置の列車停止精度は誤差1cm位でしょうか。但し、車軸に引っ掛ける場合、多少は停止位置精度がゆるやかになります。
また、ボギー車の場合は更に停止位置精度が甘くなります。要は台車中心間ならどこでもOK。但し床下機器に引っ掛けると破損の可能性はあり、要注意ですが。
というわけで、簡易デカップラは楽しい♪
手動とはいえ「神の手」に頼らず連結器が外せるのは画期的に過ぎます(一般の鉄道模型では半世紀前に一般化していることではありますけど……)。
「貨車同士」「機関車+貨車」という組み合わせも良いですが。「機関車+客車」も勿論あり。途中駅での機関車交換なども叶う。
9Vならギャップ切って編成の前後で電力供給区分ければ(PFなら双方の動力車でch変えていれば)、「電車+電車」「本務機+補機」もできる? 基本編成+付属編成とかが再現できるわけですね。
簡便かつローコストのデカップラは「運転」を変える力を持っていましょう。
<追記>
構造、この写真ならわかりますでしょうか?


なお、「Decoupler」という言い方は、情報源のEurobricksのフォーラムに習いました。
また、12V時代の#7862も「Remote Controlled Decoupling」。12Vに敬意を示し、レゴ的にはデカップラで良いと思います。
一方、日本での鉄道模型一般では「アンカプラー」の方が定着していますね(関水金属カタログなど)。ただ、英語としてはどちらも素直に「連結器開放装置」という意味には取れないようです(或る種の業界用語?)。
「Uncoupler Marklin」も「Decoupler Marklin」もそこそこ検索ではかかりますので、やはり混用はされてる模様です。
(まぁ「スピードレギュレータ」か「トランス」か「パワーパック」位の差異かもしれません)