今回紹介の2作品は両者は違うアプローチ……いや、真逆といえるアプローチですが、現代の4.5Vの方向性として「どちらもあり!」と言える面白さなのです。
◆AP様のBタンク、4.5Vの「今様」
先方の記事
http://blogs.yahoo.co.jp/yakko35_21/53331268.html

前回紹介した、Cタンクの改良版とのこと。シンプルなB型にしたおかげで動力性能に無理がなくなり、ロッドドライブも可能になりました。
BBBミドルのサイズと機関車全体のフォルムが絶妙な調和を見せています(あのサイズの動輪も公式で欲しい!)。細部ではサイドタンク側面のリベット表現、また力強いシリンダ部が目を引くところ(ポッチを見せてるのが効果的!)。ポッチ間挟み込みのヘッドライト表現は素朴ながら「この手があったか!」と。
灰レール時代末期の#7722をモチーフにされていることもあり、雰囲気は青レール時代というより灰レール的? いや「云われなければ4.5Vに見えない」モデル……つまり、4.5Vという規格で現代に挑んだモデルとして成功していましょう。上の写真だと、後ろから飛び出たケーブルがかろうじて?4.5Vであることを主張していますね。
それでいて、バッテリーカー繋げば地上からのコントロールも出来る、4,5Vならではの低速強トルクを味わえる、なにより、機関車が自走するというメリットを享受できるというわけです。
4.5Vモーター(1976年以降)のテクニック軸出力は1軸のみですが、ロッドドライブで2軸駆動になっているのもシステムの拡張・応用としての価値がありましょう。
4.5Vが大きくシステムチェンジされず2012年現在も続いていたら、こんなモデルになっているかもしれませんね。
最後に蛇足。先方の写真ではバッテリーカーではなく4.5V電池BOXを使った簡易テンダ(1971年以前の製品の仕様でもあり)になっていますが、まるで古典的な水運車のような雰囲気なのです。バッテリーカーばかりではなく、あの方向性も再評価されてもいいのかもしれません。
◆エフ様の「#182 急行列車」の再現作
http://blogs.yahoo.co.jp/f1963/13603945.html
先方の記事

#182の本物持ってるだけに「これはいい、一度並べてみたい!」とか思ってしまいました(笑)。
それだけに完成度の高い再現モデルです。レゴの歴史的可能性を高く、そして深く感じさせるのですね。現行の部品でもここまで作れる! と。
何より、車輪周りが煙室扉も含めて素晴らしすぎます。
青い軸(シャフトペグ)を使っているのも色彩バランス的には大正解ですね。ここが赤や黒だと「青」の要素(連結器にレール)がなくなってしまいますから。
客車も赤車輪というのが嬉しい。
窓まわりが一番の妥協?でしょうが、違和感がありません。ここは茶色で正解な気がします。青で揃えるとなんか違いますし、クリアも雰囲気が出ませんでしたし。
なお、ちょっとだけ気になりますのは……。
・デフレクタの位置が1ポッチ退ってしまっていること。デフレクタの飛び出た立体感が#182のデザイン状の特徴でもありますから。
・機関車の車輪位置はちょっと前後に離れすぎているかも? 「1B1」というよりは「B-B」の普通のボギー車的な印象なのが蒸機モデルとしてはちょっと残念。
この2点、僅かな付け替えの手間で再現度は100%に近づく?はずです。
あとは「炭水車」「食堂車」「黄色い車積んだ貨車」ですね。増結増量楽しみです。