人生何度目になるかわかりませんが、レゴ復帰後にまともに観直したのは初めてかも知れません。
色々感じるところのあり、そしてこの先何度も観返すたびにあれこれ感じられる作品だと思うのですが、今回強く感じたのは、自分が憧れる「中世と現代(※)が混在する世界観」のルーツというか刷り込みって実はこの作品なんじゃないのかなぁ……ってこと。
※:現代……1969年設定説と、1979年設定説がありますね。前者が有力説でそれなりに説得力もあるのですが、個人的には後者が好き。


具体的にはこんなシーンとか。
城門をくぐりぬけるFIAT500。国境警備にパスポートチェックも衛兵の仕事。

古風な食堂のシーン。あのミートボール入スパゲティ食いたい。

宿屋の部屋。武器と盾が飾ってある。

衛兵と警官隊のバトル。センスオブワンダーと云わずして何といえばよいのか! 思わず銭形応援したくなる。
こんなのを幾度も繰り返しみてきたので、ヨーロッパの小国とか田舎にはカリ城的な中世と現代の共存があるとエキゾチズムを掻き立てられるのですね。
(まぁ西欧人が日本に感じるエキゾチズムに近いものはあるのでしょうが)
余談ですが、レゴの#1592(プロモのみ、市販されず)。

http://www.bricklink.com/catalogItem.asp?S=1592-1
http://www.bricklink.com/catalogItem.asp?S=1592-2
一応、「カリ城的な世界観」というのはあちらでもさほど違和感のないもののようです。偶然にも、時期は「カリ城」に近い1981年!
ただ、最近の製品はおろか作品でも「街」と「お城」を巧く組み合わせたものはあんまり見かけません。前者はともかく後者のクオリティがこの数年インフレ状態でしたので、ちょっと勿体ない気がします。
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定番のBD(DVDは絶版なんですね……需要ないか)。
参考図書「作画汗まみれ」。カリ城の作画監督 大塚康生氏(わかりやすく云えば、宮崎駿氏の師匠です)の自伝にしてアニメーション史研究の基礎文献。ルパンの1stシリーズやカリ城に関する記述も濃いです。というか、「白蛇伝」から「カリ城」に至るまで、という読み方さえ出来ましょう。とてつもなく濃い本です。
そして、そのままカリ城的世界観に使えそうな「#10223 馬上槍試合」に「#10193 中世城下町」。
スケールの合いそうなFIAT500とかシトロエン2CVとか411ブルーバードは……良い作品も多々発表されていますね。自分で作るなら、腕の見せ所です。